ごあいさつ

 北海道宗谷郡猿払村の河川には、日本最大の淡水魚で、国際自然保護連合(IUCN)と環境省が絶滅危惧種に指定する“イトウ”が生息しています。

 イトウは、かつては本州北部にも分布していましたが、治山ダム設置、河川直線化、護岸工事などから激減し、現在では北海道の11水系に生息するのみになっています。その中でも、猿払川には多くのイトウが生息しており、少なくとも過去20年近く個体数がほとんど減少していません。その理由として、イトウの産卵場となる上流域に大径木の河畔林が多く残されていること、イトウの成育に必要な湿原や原野をゆったり蛇行しながら流れる中下流域の河川環境が保全されていること、最下流部の海跡湖が重要な餌場を提供していることなどが挙げられます。

 猿払川流域のイトウ保全に重要な区域には王子製紙の猿払山林(面積17,290ha)があり、王子製紙との協働が不可欠です。王子製紙は、以前から生物多様性の保全に配慮した森林施業をしていますが、このたび、野生サケ類の保全に国際的に取組むワイルド・サーモン・センター(米国オレゴン州)と猿払イトウの会(猿払村)の提案を受け、猿払山林内にイトウ保全のための環境保全林を設定しました。

 猿払のイトウ保全には、行政は勿論のこと、王子製紙などの森林所有者との協力が不可欠です。また、学生・研究者によるイトウの生態や生息環境の調査・研究、シンポジウムや自然学校開催などによる啓蒙活動も重要です。

 このような活動を通じて、猿払のイトウ保全を推進するため、関係者、関係団体の参加による「猿払イトウ保全協議会」を設立いたしました。

猿払イトウ保全協議会 会長 小山内 浩一

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