河川工作物撤去後のモニタリング実施結果

猿払村内イトウ産卵河川(猿払川支流)において、王子フォールディングス社有林作業道・国有林内に存在した河川工作物撤去後の魚類相モニタリング調査を実施しました。

国有林内に存在した木製河川工作物は2012年に宗谷森林管理署へイトウの産卵遡上障害になっている事を報告、翌2013年夏に撤去されました、王子フォールディングス社有林内作業道に設置されていたカルバート(土管)も2015年冬に撤去、この二つの遡上障害の撤去の効果検証として春季に産卵床調査(この結果は資源保護の観点や乱獲の恐れがあるためこの場では公表いたしません)夏季に魚類相調査を実施、魚類相調査を実施することでイトウ稚魚を確認し産卵した事の裏付けの結果を得る事が出来ます。

結果として遡上障害の大きな要因である王子社有林のカルバート(土管)が昨年冬に撤去された事により昨年と大きく調査結果が変わりました。

以下調査結果(捕獲魚種・匹数)

St1 王子フォールディングス社有林作業道カルバート下流

2015年8月9日    2016年8月11日

イトウ   3匹   7匹

サクラマス 10匹  10匹

フクドジョウ7匹   1匹

トゲウオ類 3匹   0匹

St2 St1カルバート約40m上流

2015年       2016年

イトウ   0匹   9匹

サクラマス 12匹   12匹

フクドジョウ8匹   2匹(死骸1含む)

トゲウオ類 7匹   1匹

St3 St1上流 約500m上流 国有林カルバート上流

2015年       2016年

イトウ   0匹   14匹

サクラマス 11匹   9匹

フクドジョウ0匹   0匹

トゲウオ類 0匹   0匹

※トゲウオ類やフクドジョウが減少した要因としてカルバート撤去後河川環境が変化した事に起因すると推察されます。

イトウ稚魚は各捕獲場所(カルバート下流~木製工作物撤去付近)で確認され匹数も増加した事がわかります、またイトウ稚魚は木製工作物撤去個所周辺(St3)で最も多く確認されており、これはカルバート撤去前後の産卵床分布変化と符合した結果となり、2015年では王子社有林カルバート下流部のみイトウ稚魚が確認されていましたが、産卵床も2009年頃~15年までほとんどこの個所で集中的に確認されており、この事は王子社有林内のカルバートが閉塞し数年間、遡上の障害となりその下流でしか産卵できなかった事を物語る結果となっています、現在は王子社有林カルバート、国有林木製工作物も撤去され、産卵遡上の障害は無くなりこの河川上流部にある良好な産卵環境で産卵する事が出来るようになり、イトウを取り巻く環境改善の大きな一歩が実を結んだ結果が表れた調査となりました。

今後も多くの地権者と情報共有をしイトウと人が共存できる体制構築に向けて活動していきたいと思います。

(調査 投稿 猿払イトウの会 川原 満)

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